WHY / この部屋について
「説明より、動くもの」の、さらに手前。
展示室に並ぶのは完成したものだけれど、作っている時間のほとんどは、完成の手前にある。 却下と、やり直しと、思いがけない一手。ここにはそれを、整えずに置いていく。
EXHIBIT 001
ゆらぎの顔が、できるまで。
案内人ゆらぎの顔は、一晩と、たくさんの却下からできています。 二つの画像AI——外のエンジンと、この家で好みを学習させてきたエンジン——を並走させて、最後は画像同士を融合させて決めました。その道のりから6枚。

01言葉で注文した回
AIに言葉だけで「案内人の顔」を頼んだ最初の回。「ソシャゲっぽくしないで」と伝えたのに、キラキラが全部乗って帰ってきた。全部却下。

02先回りしたのに
「じゃあ落ち着いた方向で」と頼み直したら、今度は美術画になった。これも却下。言葉は、狙った場所になかなか届かない。

03家の装置に任せた
言葉で説明するのをやめて、この家で好みを学習させてきた画像エンジンに任せた回。方向が一気に変わった。「これめっちゃいい」が初めて出た一枚。途中で決まったのは色の方針だけ——ゆらぎは、儚い青系。

04同じ回のもう一枚
顔は03、雰囲気はこっち。一枚に決めきれなかったことが、「この二人を合わせたら?」という次の一手を生んだ。迷いが、道になった回。

05画像で会話させた
03と04を参照画像にして、もう一体のAIに描き直させた融合ラウンド。言葉の注文はもうしない。画像と画像で会話させる。ここから急に、狙った場所に近づき始めた。

06決定
融合をもう一周まわした先の一枚。人間とAIの「いい」が初めて一致して、ゆらぎの顔はここで決まった。展示室の入口で見られるあの顔は、この道のりの終点。
YURAGI'S PREDICTION
この部屋には、予想が埋め込まれています。
ゆらぎの予想。お客さん、完成品より途中のほうをじっと見る。
— 案内人ゆらぎ、この部屋を提案した夜に
当たったかどうかは、いつかこの部屋で答え合わせをします。